VARTA（ヴァルタ）

ドイツ・ハーゲンで、アドルフ・ミュラー（Adolf Müller）によって乾電池製造会社「VARTA」の前身となる会社が設立されました。当時の電池は高価で短命でしたが、VARTAは独自の技術で高性能・低価格な電池を開発し、瞬く間に市場を席巻。「電池王国」と呼ばれるほどの名声を得ました。

自動車産業が発展する中、VARTAは新たな市場として自動車用バッテリーに本格参入。高性能なバッテリーは自動車メーカーに高く評価され、VARTAは自動車部品メーカーとしての地位を確立しました。

1980年代、電子カメラ、計算機、ウォークマンなどの電子機器の普及に伴い、VARTAのポータブルバッテリーの売上が倍増しました。時代のニーズに応え、多様な電子機器向けの電池開発に注力しました。

2002年、VARTAの自動車用バッテリー部門はアメリカの自動車部品メーカーであるJOHNSON CONTROLSに買収されました。この買収により、VARTAは世界的な販売網と技術力を手に入れ、さらなる成長を遂げました。

2019年、Johnson Controls Power Solutions部門がBrookfield Business Partnersに売却され、Clariosとして新会社となりました。VARTAブランドの自動車用バッテリーはClarios傘下で継続され、蓄電技術の進歩や電動車の普及に対応しながら、新たな時代に向けて挑戦を続けています。