目次
準備作業
STEP
エアサスペンションシステムの作動解除
- イグニッションをオンにします。
- 車高レベル調整スイッチを7秒間押してから放します。
- 車高レベル調整スイッチ①の位置は、スイッチストリップの装備に応じて異なる場合があります。
- エアサスペンションシステム(レベルコントロール)の作動解除に成功すると、車高レベル調整スイッチ①の表示灯が点滅します。
- 車高レベル調整スイッチ①を押す時間が長すぎたり短すぎたりすると、エアサスペンションシステムが作動解除されません。
- イグニッションをオフにします。
STEP
左または右フロントホイールの取外し
- 複数のホイールを同時に取り外す場合、どのアクスルのどちら側にホイールを取り付けるかが分かるように、チョークで各タイヤにマークを付けます。
- ホイールボルト(矢印)を対角順に緩め、ホイールを取り外します。
- セキュリティーコード付きホイールボルトを緩めたり締め付けたりする場合は、スペシャルツールセット0 492 518 (36 1 300)の適切なアダプターを使用します。
STEP
左または右リアエンジンルーム内のカバーの取り外し
左リアエンジンルーム内のカバーの取り外し
- ロック①を外します。
- カバー②を取り外します。
右リアエンジンルーム内のカバーの取り外し
- ロック①を外します。
- カバー②を取り外します。
バッテリーのカバー
- 保護されていないバッテリーターミナルではショートや火災の危険があるため、バッテリーをスペシャルツール2 452 007を使用して図のようにカバーします。
STEP
側面のフロントフード用シーリングの取外し
- リベット①を外します。
- 側面のフロントフード用シーリング②をスプリングストラットドームから取り外します。
本作業
STEP
フロントエアサスペンションストラットの取外し
フロントエアサスペンションストラットからのエアラインの取外し
エア供給システム内の残留圧力
- 診断システムでエアサスペンションシステムを空にした後も、システムには一定の残留圧力がかかっているため、必ず対処に関する指示に従ってください。
- エアが流出する音(スースーという音)がするまで、エアサスペンションストラット②の中空ボルト①を慎重に緩めます。
- エアサスペンションシステム内の圧力が完全に抜けるまで、約2分待ちます。
- スースーという音がしなくなります。
- 圧力が完全に抜けてから、中空ボルト①を完全に外します。
- エアサスペンションストラット②からエアラインを外します。
- エアライン①をホルダー②から外します。
- ケーブルをケーブルホルダー③から外します。
- コネクター①と②をスプリングストラットからロック解除し、分離します。
- ケーブルを脇に置きます。
エアサスペンションストラットからのスタビライザープッシュロッドの取外し
- ナット①を緩めます。
- 必要に応じてインナートルクスで支えます。
- スタビライザープッシュロッド②をエアサスペンションストラットから外します。
下部コントロールアームからのスプリングストラットの取外し
- ナット①を緩めます。
- ボルト②を取り出します。
- スプリングストラットをコントロールアームから外します。
ピボットベアリングからの上部コントロールアームの取外し
- ナット①を緩めます。
- ボルト②を引き出します。
- 上部コントロールアーム③をピボットベアリング④から外します。
- (F) = 進行方向
取付け位置でのピボットベアリングの固定
- スペシャルツール2 413 317を使って、ピボットベアリング①を取付け位置で固定します。
- ピボットベアリング①を外側に傾けたり、ブレーキホースに掛けないようにします。
- ボルト①を緩めます。
- ピボットベアリングを少し下方に押します。
- 下部コントロールアームからスプリングストラット①を抜きます。
- スプリングストラット①を取り外します。
STEP
フロントエアサスペンションストラットの取付け
- エアサスペンションストラット①の上部をボディに位置決めします。
- ピボットベアリングを少し下方に押します。
- エアサスペンションストラット①を下部コントロールアームに通します。
- エアサスペンションストラットをボディに位置決めします。
- ボルト①を新品に交換します。
- ボルト①を締め付けます。
横にスクロール
タイプ | 締め付けに関する規定 | 単位 |
---|---|---|
M8 | ボルトを新品に交換します。 | 34 Nm |
STEP
下部コントロールアームへのスプリングストラットの固定
- スプリングストラットを下部コントロールアームに位置決めします。
- ボルト②とナット①を新品に交換します。
- ボルト②を差し込みます。
- ナット①を締め付けます。
横にスクロール
タイプ | 締め付けに関する規定 | 値 | 単位 |
---|---|---|---|
M14 | ボルトとナットを新品に交換します。 ノーマルポジションで締め付けます。 | スナッグトルク 回転角度 | 165 Nm 90° |
STEP
エアサスペンションストラットへのスタビライザープッシュロッドの固定
- スタビライザープッシュロッド②をエアサスペンションストラットに位置決めします。
- ナット①を新品に交換します。
- ナット①を締め付けます。
横にスクロール
タイプ | 締め付けに関する規定 | 値 | 単位 |
---|---|---|---|
M12 | ナットを新品に交換します。 | 締付けトルク | 100 Nm |
ポイント
- インナートルクスで支えます。
STEP
ピボットベアリングへの上部コントロールアームの固定
- 上部コントロールアーム③をピボットベアリング④に位置決めします。
- ボルト②とナット①を新品に交換します。
- ボルト②をはめ込みます。
- ボルト②は上部コントロールアーム③のジャーナルの溝に位置決めされていることを確認します。
- (F) = 進行方向
- ナット①を締め付けます。
横にスクロール
タイプ | 締め付けに関する規定 | 値 | 単位 |
---|---|---|---|
M10 | ボルトとナットを新品に交換します。 | 締付けトルク | 56 Nm |
STEP
フロントエアサスペンションストラットへのエアラインの接続
- エアライン①をホルダー②に固定します。
- 中空ボルト①に汚れがないか点検し、必要に応じて清掃します。
- スプリングストラットのネジ山が損傷しないように、中空ボルト①をエアサスペンションストラット②に慎重に手でねじ込みます。
- 中空ボルト①を締め付けます。
横にスクロール
タイプ | 単位 |
---|---|
締付けトルク | 2.25 Nm |
- ケーブルをケーブルホルダー③に固定します。
- コネクター①と②をスプリングストラットに差し込みます。
仕上げ作業
STEP
側面のフロントフード用シーリングの取付け
- 側面のフロントフード用シーリング②をスプリングストラットドームに位置決めします。
- リベット①を固定します。
STEP
左または右リアエンジンルーム内のカバーの取り付け
左リアエンジンルーム内のカバーの取り付け
- カバー②を取り付けます。
- ロック①をロックします。
右リアエンジンルーム内のカバーの取り付け
バッテリーカバーの除去
- バッテリーカバーが取り付けられている場合は、スペシャルツール2 452 007をバッテリーから取り除きます。
- カバー②を取り付けます。
- ロック①をロックします。
STEP
左または右フロントホイールの取付け
- ドリルおよびスペシャルツール2 344 011を使用して、取付け面の汚れ、残留油脂および腐食を取り除きます。
- スペシャルツール2 344 011をエアインパクトとともに使用しないでください。
- 取付け面をユニバーサルクリーナーで脱脂します。
- ホイールボルト穴の領域に油分が残っている場合は、ブレーキディスクを取り外し、清掃します。
- ドリルおよびスペシャルツール2 344 011を使用して、取付け面の汚れ、残留油脂および腐食を取り除きます。
- スペシャルツール2 344 011をエアインパクトとともに使用しないでください。
- 取付け面をユニバーサルクリーナーで脱脂します。
- ブレーキディスク用の固定ボルト①がしっかりと固定されているか点検します。
- ブレーキディスク用の固定ボルト①がブレーキディスクとホイールリム間の取付け面②上に突き出ていないことを確認します。
- ホイールリムのホイールセンター部①に薄くグリースを塗布します。
横にスクロール
値 | 容量 | 部品番号 |
---|---|---|
ブレーキパッドペースト | 3 g | 83 19 2 158 851 |
100 g | 83 19 2 158 852 | |
5 g | 83 23 0 140 233 |
ポイント
- モデルG80、G82およびG83の場合は、ホイールハブとホイールセンター部にグリースを塗布しないでください。
- 腐食を防ぐために、フロントおよびリアホイールハブの領域①に薄くグリースを塗布します。
横にスクロール
値 | 容量 | 部品番号 |
---|---|---|
ブレーキパッドペースト | 3 g | 83 19 2 158 851 |
100 g | 83 19 2 158 852 | |
5 g | 83 23 0 140 233 |
ポイント
- モデルG80、G82およびG83の場合は、ホイールハブとホイールセンター部にグリースを塗布しないでください。
- 腐食しているホイールボルト(矢印)を新品に交換します。
- ホイールボルト(矢印)を清掃します。
- ホイールボルト(矢印)とネジ山に損傷がないか点検し、必要に応じてホイールボルト(矢印)を新品に交換します。
- ホイールボルト(矢印)をあてがい、締め付けます。
横にスクロール
タイプ | 締め付けに関する規定 | 値 | 単位 |
---|---|---|---|
M14 / S W17 | ホイールリムをセンタリングするために、ホイールボルトをねじ込み、互い違いに均等に手で締め付けます。 校正済みのトルクレンチでホイールボルトを交互に規定締付けトルクまで締め付けます。 すべてのホイールボルトを同じ順番で点検するか、規定締付けトルクでもう一度増し締めします。 | 締付けトルク 点検 | 56 Nm 140 Nm |
ポイント
- ホイールボルトのねじ込みおよび締付けには、エアインパクトや電動ドライバーを使用しないでください。
- ホイールリムがブレーキディスクに均等に接していることを確認してください。
- BMW純正以外のホイールボルトやホイールリムを使用する場合、固化する性質によりホイールボルトの増し締めが必要になることがあります。
- 新品のホイールボルトには注油しないでください。
STEP
エアサスペンションシステムの作動と充填
- イグニッションをオンにします。
- 車高レベル調整スイッチ①を7秒間押してから放します。
- エアサスペンションシステム(レベルコントロール)が正常に作動した場合、車高レベル調整スイッチ①の表示灯が点滅しなくなります。
- 車両をホイール上に配置します。
- エンジンを始動させます。
- エアサスペンションシステムは自動的に充填されます。
BMWの整備代行のご紹介
お疲れ様でした。
以上がBMW 7シリーズ G11/G12 740i/750i 左または右フロントエアサスペンションストラットの脱着/交換の整備解説になります。
この解説でも整備が完結できなかったり、問題が生じた場合は、GNARLY automobileまでご相談ください。
BMW認定資格を保有している整備士が、確実な整備とアドバイスをさせていただきます。
リンク先 : GNARLY automobile
当整備工場は、BMW・MINI(ミニ)を専門に取り扱う整備工場です。BMWおよびMINI(ミニ)のメーカー認定資格を保有している整備士が、一人ひとりのお客様のご要望に確かな技術でお応えいたします。