こちらでは純正部品と同等の性能を持つOEM部品について解説しております。

  • OEM部品とは何か
  • OEM部品と社外部品は何がどう違うのか
  • OEM部品を買った場合のメリットとデメリット

上記を分かりやすく解説しておりますので、OEM部品についていまいち理解できていない方は参考にしていただければ幸いです。

OEM部品と社外部品との違い。純正部品の品質がいいの?

外部の業者に部分的な業務を委託することで、コスト削減や製造性・業務効率の向上を図る流れは、製造業においても頻繁に行われています。

これに伴い、OEM部品供給やOEM部品業者という言葉もよく耳にするようになりましたが、OEM部品と社外部品の違いがはっきりしていないという現状があります。

それに対して、OEM部品と社外部品の違いを理解することは、部品の製造業だけでなく、幅広い業界のメーカーにとっても重要な知識であると言えます。

今回は、OEM部品と社外部品の違いを解説します。

OEM部品とは他社に自社部品の製造過程を全面的に委託すること

OEM部品と社外部品との違い。純正部品の品質がいいの?

OEM部品は、OEM部品の製造メーカーが他社のブランド名で製造することを指します。

例えばブレーキメーカーのATE(アーテ)はBMWのブランド名で部品を製造しています。

これは社外部品に似ていますが、最大の違いは部品の開発に必要な製造コストにあります。

社外部品は、ある大手メーカーが自社の部品を製造する際に、自社の製造ラインの一部を外部の製造メーカーに委託するものです。

しかし、社外部品は基本的には自社の工場や人員を使用するため、大手メーカーの自社製造ラインが基本となります。

そのため、社外部品の委託は大手メーカーの特定の業務軽減や部品の機能向上など小さな製造工程で採用されることが多いです。

一方、OEM部品は、ある大手メーカーが自社部品を開発し商品化するなど大きな製造工程で採用されることが多く、その場合は、製造ラインを製造メーカーに全面的に委託します。

例えば、大手メーカーのBMWがブレーキパッドを製造する際には、製造メーカーであるATE(アーテ)に全面的に製造ラインを委託します。

そのため、BMWは自社で工場や人員を持たないため、大幅なコストを削減できます。

OEM部品の製造メーカーは大手メーカーのブランド力を借りて収益を上げる

OEM部品と社外部品との違い。純正部品の品質がいいの?

一方でOEM部品の製造メーカーは大手メーカーのブランド力を借りて大量生産によって収益を上げます。

日本には、高い技術力を持つ中小企業が多数存在しますが、彼らの技術は素晴らしいものの、販路や知名度に関しては大手メーカーには及びません。

そこで、中小企業は大手メーカーのブランド力やマーケティング力を借りて、自社の技術を売り出すことができるOEM部品を製造します。

したがって、OEM部品の製造ラインの全面的な委託は、大手メーカーの製造コストを大幅に削減ができるというメリットがあり、OEM部品の製造メーカーは、広告費をかけずに自社の技術を売ることができるというWIN-WINの関係性ができあがるのです。

OEM部品を購入する場合のメリットとデメリットを考える

OEM部品と社外部品との違い。純正部品の品質がいいの?

それでは、整備士や一般消費者がOEM部品を購入する場合のメリットはどこにあるのでしょうか。

以下にOEM部品を購入した場合のメリットとデメリットをまとめました。

OEM部品を購入するメリット

①性能が同等

OEM部品は、純正部品と同じような性能を持っていることが多いため、純正部品と同じように機能します。

②コストが安い

OEM部品は、ブランド名やパッケージングなどの費用がかからないため、純正部品よりも安く販売されています。

③純正部品が入手困難な場合に有用

純正部品が入手困難な場合は、OEM部品を購入して、部品の交換や修理を行うことができます。

④豊富な選択肢

OEM部品は、多くのメーカーから提供されており、選択肢が豊富にあります。

OEM部品を購入するデメリット

①保証やアフターサービスについての制限

OEM部品は、純正部品とは異なるメーカーによって生産されるため、保証やアフターサービスについての制限があることがあります。

②ブランドイメージの低下

OEM部品は、純正部品に比べてブランドイメージが低いことがあり、それを使用するのに抵抗がある方もおられます。

以上からOEM部品は純正部品と同等の性能を備えつつも値段が安いというメリットがありますが、大手メーカーからの保証やアフターサービスが提供されないというデメリットもあります。

しかし、OEM部品メーカーによっては製造メーカーからの保証が付帯する場合もあるため、性能と価格が同等であればOEM部品を選択することをお勧めします。

まとめ

OEM部品と社外部品との違い。純正部品の品質がいいの?

今回はOEM部品について解説しました。

OEM部品は、WIN-WINの関係で成り立っています。

OEM部品は、大手メーカーが自社の部品の製造を全面的に他社に委託するもので、知名度の低いOEM部品の製造メーカーは大手メーカーのブランド力を活用して大量生産することで利益を得ます。

またOEM部品の価格は、純正部品より安く、性能も同等である一方で、大手メーカーの保証やアフターサービスを受けられないといったデメリットもあります。

OEM部品の製造メーカーによっては、製造メーカーの保証が付帯するものもありますので、部品選びの際には純正部品だけでなくOEM部品も一緒に検討するのが良いでしょう。

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堺 大輔(さかい だいすけ)
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