PIERBURG（ピアバーグ）

1909年3月25日、ドイツのベルリンで、ベルナルド・ピアバーグは兄弟のハインリッヒ・ヘルマンとヴィルヘルムと共に、鋼材取引会社「Gebr. Pierburg oHG」を創業しました。これが、PIERBURGの歴史の始まりです。当初は自動車、航空機、機械部品用の高級鋼材やスチールの取引を行っていました。

1928年、PIERBURGはキャブレター（気化器）の製造を開始しました。この分野で着実に成長し、やがてドイツのすべての自動車メーカーおよび多くの国際的な自動車メーカーや エンジンメーカーの主要サプライヤーとなりました。フランスのSolexキャブレターのライセンス生産も手がけ、技術力を高めていきました。

第二次世界大戦後、PIERBURGはノイスと西ベルリンに現代的な企業を設立し、キャブレターの生産により再び大きな規模に成長しました。戦後のドイツ経済復興の中で、同社は自動車産業の重要なパートナーとして地位を確立していきます。

1986年、PIERBURGは世界的な自動車部品メーカーであるRheinmetall AGに買収されました。この買収により、PIERBURGは世界中へ事業を拡大し、グローバル企業へと進化を遂げました。Rheinmetallグループの自動車技術部門の一翼を担うようになります。

1990年代に入ると、自動車排気ガス規制が強化され、環境への負荷低減が求められるようになります。PIERBURGは、この課題にいち早く取り組み、排ガス制御システムの開発に注力しました。排ガス再循環（EGR）システムや二次エアシステムなどの技術開発を進めています。

近年、自動車産業は電動化という大きな変革期を迎えています。PIERBURGもこの流れに対応し、ハイブリッド車や電気自動車向けの部品開発に力を入れています。電動ウォーターポンプや電動バキュームポンプなど、次世代の自動車に必要な技術開発を進めています。

現在、PIERBURGはRheinmetallグループの自動車部門として、排ガス制御、エアサプライ、スロットルバルブの分野で専門的な技術を提供しています。長年の経験と革新的な技術により、自動車産業の重要なパートナーとして、先進的なコンポーネント、モジュール、システムの開発・製造を続けています。