BMW 3シリーズ F30 320d タイロットエンドの交換マニュアル

整備マニュアルご利用に関する注意事項

  • 本整備マニュアルは、BMW整備士の皆様の技術向上と作業効率化をサポートすることを目的として提供しており、整備作業の結果や安全性を保証するものではございません。
  • 整備作業は車両の安全性に直結する重要な業務であり、常に細心の注意と適切な技術、十分な経験が必要です。本マニュアルの内容は参考情報として活用いただき、実際の整備作業においては、お客様ご自身の技術的判断と責任のもとで実施してください。
  • 車両の年式、グレード、仕様、使用状況等により、実際の作業内容や手順が本マニュアルの記載と異なる場合があります。作業前には必ず車両固有の情報を確認し、BMW公式の技術情報や最新のサービス情報もご参照ください。
  • 本整備マニュアルを参考にした整備作業により発生した車両の損傷、人身事故、その他いかなるトラブルや損害につきましても、当店では一切の責任を負いかねます。整備作業は必ずお客様の責任と判断のもとで実施していただきますよう、予めご了承ください。
  • 安全で確実な整備作業のため、適切な工具の使用、安全装備の着用、作業環境の整備を徹底し、不明な点がございましたら専門店にご相談いただくことをお勧めいたします。
目次

準備作業

STEP

フロントまたはリアホィール脱着の注意点

フロントまたはリアホィール脱着の注意点
  • M車両の際には、ブレーキディスクとホイールリムとの間のフロントアクスルに高摩擦係数ディスク①を取り付けることができます。
  • この高摩擦係数ディスク①は必ず再び取り付けるか、損傷の際には新品に交換する必要があります。
  • 高摩擦係数ディスク①をスペシャルツール 83 30 2 459 458(3個のセンタリングピン)を使ってブレーキディスクにセンタリングするか取り付けます。
ポイント
フロントまたはリアホィール脱着の注意点のポイント
  • 2013年2月以降の車両には、後輪駆動およびランフラットタイヤ装着の車両にはバイブレーションアブソーバー ①が取り付けられます。

  • ホイールは電子的にバランス調整されていることを確認しましょう。
  • 車両リフトアップに関する安全に関する注意事項を遵守しましょう。
  • タイヤ空気圧警告システム(RPA)の初期化に関する注意事項を遵守しましょう。
  • 4つのホイールすべてを取り付ける場合(例えばサマータイヤ付ホイールセットからウィンターコンプリートホイールへの切換えの場合など)、タイヤ空気圧を点検しましょう。
  • タイヤ空気圧モニターの際の許容誤差調整に注意しましょう。
  • タイヤの損傷を防ぐため、定期的にチャージ圧を点検するよう、顧客に促しましょう、
STEP

フロントまたはリアホィール脱着

フロントまたはリアホィール脱着
  • ホイールボルトをゆるめます。
  • バルブを下に向けて、ホイールと同じ位置にします。
  • 複数のホィールを同時に取り外す場合、タイヤにホィール取付け位置の印を付けます(チョークなどで)。
  • ホィールハブに対するホィールの位置をマークします。
  • ホィールに対する鍵付きホィールボルトの位置にマークを付けます。
  • ホイールボルトをゆるめ、ホイールを取り外します。
フロントまたはリアホィール脱着
  • 再取付け時のエラーおよびアンバランスを防止するために、上記の手順を遵守してください。
STEP

ブレーキディスクとホイールリム、ブレーキディスクとホィールハブの清掃

ブレーキディスクとホイールリム、ブレーキディスクとホィールハブの清掃①
  • ドリルおよびスペシャルツール81 25 2 344 011を用いて、接触面の汚れ、グリースの残りカスや腐食を取り除きます。
  • クランプ③をシリンダー ヘッド カバーから外してください。
  • エンジン ベンチレーション ライン①を抜き取り、脇に置いてください。
  • スペシャルツール 81 25 2 344 011をエアインパクトで作動しないように注意してください。
ポイント
  • 取り付け面を汎用クリーナーで脱脂しましょう。
  • ホィールボルト穴付近にグリースの残りカスが付着している場合は、ブレーキディスクを取り外し、清掃しましょう。
ブレーキディスクとホイールリム、ブレーキディスクとホィールハブの清掃②
  • ドリルおよびスペシャルツール 81 25 2 344 011 を用いて、接触面①の汚れ、グリースの残りカスや腐食を取り除きます。
  • スペシャルツール 81 25 2 344 011をエアインパクトで作動しないように注意してください。
ポイント
  • 取り付け面を汎用クリーナーで脱脂しましょう。
ブレーキディスクとホイールリム、ブレーキディスクとホィールハブの清掃③
  • ブレーキディスクボルト①の取付け状態を点検します。
  • 固定ボルト①がブレーキディスクとホイールリム間の取付け面②から突出しないように注意してください。
横にスクロール
ボルト単位
フロント・リアアクスルボルトを交換す16 Nm
ブレーキディスク – ホィールハブ
ブレーキディスクとホイールリム、ブレーキディスクとホィールハブの清掃④
  • ホイールリムのホイールセンター部①に薄くグリースを塗布してください。
ブレーキディスクとホイールリム、ブレーキディスクとホィールハブの清掃⑤
  • 腐食保護のため、フロントおよびリアホイールハブの領域①に薄くグリースを塗布します。
ポイント
ブレーキディスクとホイールリム、ブレーキディスクとホィールハブの清掃のポイント
  • ホイールボルトロックの脱着するために、スペシャルツール36 1 300、36 1 335 oder 36 2 010から適切なアダプターを使用しましょう。

  • ホイールボルトを清掃し、ネジ山の損傷の有無を点検し、必要に応じて新品に交換しましょう。
  • 腐食しているホイールボルトを新品に交換しましょう。
  • ホィールボルトには注油しないように注意してください。
ホイールボルト交換の注意点
  • ホイールボルトは、表面積がベアリングコーンの表面の30%を超えたらすぐに交換する必要があります。
  • ①ネジの頭に黒いコーティングがなくなったり、銀色の摩耗が見られなくなるのが交換の目安です。
  • ホイールボルトのねじ込みおよび締付けに、インパクトレンチまたは電動ドライバーを決して使用してはいけません。

本作業

STEP

左右タイロッドエンドの交換

左右タイロッドエンドの交換①
  • ナット①を外し、必要に応じインナートルクスで支持します。
  • タイロッドエンド②をピボットベアリングから取り外します。
  • セルフロックナットを交換します。
ポイント
  • ピボットベアリングのタイロッドエンド接続部からオイルとグリースを取り除き、清潔に保ちましょう。
横にスクロール
ボルト単位
M14ナットを交換する175 Nm
タイロッドエンド – ピボットベアリング
左右タイロッドエンドの交換②
  • フロントアクスルの次の設定を容易にするために、寸法(A)を測定します。
  • ボルト①をゆるめます。
  • タイロッドエンドを外し、必要に応じタイロッドをスパナで支えます。
ポイント
  • ダストカバーの損傷の有無を点検し、必要に応じ交換しましょう。
  • タイロッドエンドを寸法(A)までタイロッドにねじ込みましょう。
  • 取付け後は、ホイールアライメントを行いましょう。

仕上げ作業

STEP

フロントまたはリアホィール装着

フロントまたはリアホィール装着
  • ホイールリムをセンタリングするために、ホイールボルトをねじ込み、互い違いに均等に手で締め付けます。
  • キャリブレーション済みのトルクレンチでホィールボルトを交互に規定締付けトルクで締め付けます。
  • 全てのホイールボルトを同じ順番で点検するか、指定の締付けトルクでもう一度増し締めします。
フロントまたはリアホィール脱着
  • ホイールリムは、ブレーキディスクに均等に当たっていることを確認してください。
  • BMW 純正以外のホィールボルト/ホィールリムの場合は、セッティング特性によりホィールボルトの増し締めが必要になることがあるため注意してください。
横にスクロール
ボルト単位
M14x1.25ホイールリムをセンタリングするために、ホイールボルトをねじ込み、互い違いに均等に手で締め付ける

キャリブレーション済みのトルクレンチでホイールボルトを交互に規定締付けトルクまで締め付ける

すべてのホイールボルトを同じ順番で点検する、あるいは再度規定の締付けトルクで増し締めする
140 Nm
ホイールボルト

BMWの整備代行のご紹介

お疲れ様でした。

以上がBMW 3シリーズ F30 320d タイロットエンドの交換の整備解説になります。

この解説でも整備が完結できなかったり、問題が生じた場合は、GNARLY automobileまでご相談ください。

BMW認定資格を保有している整備士が、確実な整備とアドバイスをさせていただきます。

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