【BMW 1シリーズ】歴代モデルの特徴と中古車を購入する際の注意点

BMW 1シリーズは、BMWのエントリー・レベルのモデルとして位置付けられます。
このモデルは、BMWの標準的なFR(フロントエンジン・リアドライブ)レイアウトからFF(フロントエンジン・フロントドライブ)レイアウトに変更され、コンパクトなボディーが採用されています。
これらの特徴により、日常での使い勝手が良いことから人気のモデルとなりました。
FRレイアウトとFFレイアウトの違い
FR(フロントエンジン・リアドライブ)とFF(フロントエンジン・フロントドライブ)は、自動車のボディーレイアウトと駆動方式が異なります。
- FR(フロントエンジン・リアドライブ):エンジンをフロントに配置し、後輪が駆動するタイプです。このタイプの自動車は、高速道路やスポーツカーの走行に適しています。後輪駆動は、走行性能を向上させますが、トラクションが悪い場合にはステアリングの操作が困難になります。
- FF(フロントエンジン・フロントドライブ):エンジンをフロントに配置し、前輪が駆動するタイプです。このタイプの自動車は、市街地や通常の道路の走行に適しています。トラクションが良いため、ステアリングの操作が容易ですが、高速道路やスポーツカーには不向きです。
どちらのタイプも、適切な使用状況に応じて使用することができますが、個人的なニーズや使用目的に応じて選択することが重要です。
BMW 1シリーズの特徴
BMW 1シリーズは、主に欧州の自動車業界において、乗用車の大きさや価格などを分類するために使われるカテゴリーのCセグメントに属すコンパクトカーとして位置付けられています。
1シリーズの元々は、3シリーズをベースに3ドアハッチバックとして開発された「3シリーズコンパクト」が始まりで、2004年にその後継として発売されました。
初代から2代目の1シリーズは、3シリーズと同じ基本プラットフォームを共有していたため、FRレイアウトを採用していましたが、3代目以降はBMW MINI(ミニ)や2シリーズツアラーと同じプラットフォームを共有し、FFレイアウトとなっています。
歴代のBMW 1シリーズ
初代BMW 1シリーズ(E87/E81型)120i
BMW 1シリーズの最初のモデル、E87は2004年にデビューしました。
このモデルは、E90の3シリーズと同じプラットフォームを採用し、最初は5ドアハッチバックの設定です。
このFFレイアウトが多数を占める中で、3シリーズと同じプラットフォームを持つFRレイアウトを採用したことで、「ハンドリングにこだわった希少なコンパクトカー」という地位を確立しました。
当初のエンジンラインアップには1.6L(116i)、2.0L(118i、120i)の2つが含まれていましたが、2005年には3.0Lの直6エンジンを搭載した130iも発売。
2007年にはフェイスリフト(マイナーチェンジ)が実施され、後期型(E87LCI)になりました。
このタイミングで、3ドアモデル(E81)も追加で発売されました。
また、2007年にはカブリオレのモデル(E88)、2008年にはクーペモデル(E82)が発売され、3.0Lの直列6気筒ツインターボエンジンを搭載した135iが設定されました。
モデル名 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
120i | 4,240 | 1,750 | 1,430 |
エンジンの種類 | 総排気量(cc) | 最高出力(ps/rpm) | 最大トルク(kgm/rpm) |
ガソリン | 1,995 | 156/6,400 | 20.4/3600 |
2代目BMW 1シリーズ(F20型)120i
2011年に発売されたBMW 1シリーズの2代目となるF20型は、全長が95mm延長されホイールベースも30mm延長され、居住性が向上しています。
このモデルはFRレイアウトが採用され、当初は5ドアハッチバックが設定されていましたが、後に3ドアモデルも追加されました。
初代モデルにはクーペモデルやカブリオレが設定されていたものも「2シリーズ」として分離されています。
モデル名 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
120i | 4,335 | 1,765 | 1,430 |
エンジンの種類 | 総排気量(cc) | 最高出力(ps/rpm) | 最大トルク(kgm/rpm) |
ガソリン | 1,598 | 170/4,800-6,450 | 25.5/1,500-4,500 |
3代目BMW 1シリーズ(F40型)118i、118d、M135i xDrive
BMW 1シリーズの3代目モデルは2019年に発表され、現在のモデルとなっています。
この新型1シリーズは、BMWにおいて2シリーズアクティブツアラー/グランツアラー以外で初めてFFレイアウトの車となりました。
また、コンパクトカーでは、新開発の「FAAR」プラットフォームが採用され、BMWらしいハンドリングと優れた居住・荷室空間を両立させ、FFレイアウトの車で『駆けぬける歓び』を見事に実現しています。
さらに、走りを求めるユーザーには、M135i xDriveというハイパワーエンジンと4WDを搭載したモデルも用意されています。
モデル名 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
118i | 4,355 | 1,800 | 1,465 |
エンジンの種類 | 総排気量(cc) | 最高出力(ps/rpm) | 最大トルク(kgm/rpm) |
ガソリン | 1,499 | 140/4,600-6,500 | 22.4/1,480-4,200 |
モデル名 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
118d | 4,355 | 1,800 | 1,465 |
エンジンの種類 | 総排気量(cc) | 最高出力(ps/rpm) | 最大トルク(kgm/rpm) |
ディーゼル | 1,995 | 150/4,000 | 35.7/1,750-2,500 |
モデル名 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
M135i xDrive | 4,355 | 1,800 | 1,465 |
エンジンの種類 | 総排気量(cc) | 最高出力(ps/rpm) | 最大トルク(kgm/rpm) |
ガソリン | 1,998 | 306/5,000-6,250 | 45.9/1,750-4,500 |
BMW 1シリーズを購入する際の中古車販売店を選ぶポイント
中古車販売店の選び方は非常に重要です。販売店はあなたが購入する車両の状態や品質に大きな影響を与えます。
また、販売後のサポートやメンテナンスに関しても、販売店の提供するサービスが大きな役割を果たすこともあるため、重要なポイントを押さえておきましょう。
信頼できる販売員を選ぶ
中古車を購入する際には、信頼できる販売員の方と一緒に選ぶことが大切です。
以下が信頼できる販売員を選ぶ際のポイントになります。
- 専門的な知識:販売員に専門的(技術的)な知識が備わっていれば安心です。
- 対応力:以下で解説する「BMW 1シリーズを中古車を購入する際の注意点」の質問や疑問に丁寧に応えてくれる販売員であれば安心です。
- 信頼性:販売員ももちろん大事ですが、販売店としての過去の販売実績も大切です。
中古車の購入は大きな投資となるため、信頼できる販売員がいる中古車販売店で購入しましょう。
契約前に明瞭な料金説明がある
中古車を購入する際には、以下のような費用が発生することがあります。
- 車両本体価格:中古車の販売価格。これは、車両の状態、年式、走行距離などによって異なります。
- 車両整備費用:車両の状態が悪い際には、車両本体価格に上乗せされることがあるので契約前に確認しましょう。
- 車検費用:中古車を購入する際には、車検を受ける必要があります。車検費用は、車種や地域によって異なります。
- 保険料:中古車を購入する際には、自動車保険に加入する必要があります。保険料は、車種や運転歴などによって異なります。
- 車検代行手数料:車検を代行する業者からの手数料。
- 登録費用:中古車の登録に必要な費用。これは、車種や地域によって異なります。
- 輸入手数料:外国からの中古車を購入する場合に発生する手数料。
これらは、中古車を購入する際に発生する一般的な費用ですが、場合によっては他にも費用が発生することもあります。
購入前に必ず販売員に確認するようにしましょう。
保証やサポートが充実している
中古車を購入する際には、保証やサポートなどにも注意を配る必要があります。
中古車の場合、製造から年数が経過しており、新車時の保証が切れている場合がほとんどです。
そのような場合、万が一の保証やサポートがどのようなものになっているのかを事前に販売員に確認しておきましょう。
また、BMW独自のサポートシステムも利用できる場合もあります。
これらについても事前に聞いておきましょう。
何より販売員から購入後の保証やサポートの説明があれば信頼できるといっても過言ではありません。
中古車を販売するということはそれだけのリスクが伴うので、この項目が一番重要かもしれません。
販売した後のことも一緒に考えてくれる中古車販売店を選びましょう。
BMW 1シリーズを中古車を購入する際の注意点
中古車購入の際の注意点としては、「BMW 1シリーズを購入する際の中古車販売店を選ぶポイント」で前述した内容に加え、車両状態の確認があります。
車両状態を確認して、適正な価格で購入しましょう。
外観・内装状態の確認
まずは見えるところから確認しましょう。
ボディにキズや塗装のムラがある場合や、車内に破損や汚れがある場合など、外観・内装の状態から修理や整備が必要な部分が分かります。
まず、BMWのボディをチェックすることです。目につきやすい部分だけでなく、BMW車体の下や内側もすべてチェックすることが大切です。
小さな傷やシミは、比較的少額の費用で修理でき、BMWの性能にもほとんど影響しませんが、大きなダメージがあったと想定される場合は、ボディ以外の重要な部品にダメージがないかどうかを確認する必要があります。
車体の下やボンネットの中など、外から見えない部分のサビやヒビをチェックすることは、重大な故障を発見するために欠かせないチェックです。
例えば、エンジンルームに不自然な溶接跡があったり、塗装の色が違っていたりする場合は、事故車の可能性が高くなります。
特に、フェンダーやボンネットの内側などによくある塗装されてあるボルトに塗装の欠けや傷等が入っている場合は、修理をしている可能性が高いので注意が必要です。
GNALRY automobileの「【BMW中古車の購入】中古車を購入する際の注意点」より
また、テストドライブをすることで、走行時の挙動や加速性能なども調べることができるので必ず試乗はするようにしましょう。
走行距離とメンテナンス履歴の確認
続いては見えないところの確認です。
中古車を購入する際は、走行距離とメンテナンス履歴を確認することが重要です。
走行距離が多いと、エンジンやブレーキなどの機能が劣化し、修理や交換が必要になる可能性が高くなります。
また、メンテナンス履歴を確認することで、適切にメンテナンスが行われていたかどうかが分かります。
これらのことを確認することで、購入後にトラブルや高額な修理費用に巻き込まれないようにすることができます。
特にBMW 1シリーズなどの欧州車は、構造が複雑なため杜撰(ずさん)なメンテナンスをしていればすぐに故障する恐れがあるため注意しましょう。
BMWのメーターパネルは、ドライバーにBMWの状態を知らせる重要な役割を担っている場所です。
BMWのメーターパネルは、スピードメーター、オドメーター、温度計、ガソリン残量、警告灯など、BMWの状態をドライバーに知らせる重要な役割を担っています。
当然、これらのメーターがすべて正常に機能していなければ困りますし、BMW中古車を購入した直後にダッシュボードに警告灯が表示されていても困ります。
万が一、購入前に警告灯が点灯していたり、何らかの異常が見つかった場合は、事前に整備士に点検してもらうことをお勧めします。
また、車検証には走行距離が記載されていますので、車検証の距離とメーターの距離に不自然な誤差がないかを確認しておくとよいでしょう。
BMWの車両によっては、メーターパネルやi Driveのチェックコントロール機能で状態を把握できるので、見れる車体は購入前にチェックすることをお勧めします。
GNALRY automobileの「【BMW中古車の購入】中古車を購入する際の注意点」より
過去の事故や修理歴の確認
過去に事故があったか、修理が必要だったかを調べることも大切です。
事故歴のある車両は、外観だけでなく、メカニック的な問題も抱えている可能性があります。
これらの問題は、車両の価値を下げるだけでなく、後から費用をかけることも必要になるかもしれません。
とは言ってもマイナスなことばかり考えていてはなかなか購入に踏み切れません。
そのような場合は、お客様の声といった客観的な評価を参考に中古車販売店を選ばれるのも一つの方法です。
今はGoogleマップから販売店のお客様が見ることができます。
安易な評価もあるので「さくら」の可能性もあるので、どういった内容か細かくチェックした上で選ばれることをおすすめします。
参考サイト:【BMW中古車の購入】中古車を購入する際の注意点
まとめ
今回はBMW 1シリーズの歴代モデルの特徴と中古車を購入する際の注意点を解説しました。
BMW 1シリーズは、BMWのエントリー・レベルのモデルとして位置付けられており、初めての高級車としては安心して乗車していただけるかと思います。
またコンパクトカーでありながらもBMWの『駆けぬける歓び』も体感していただける仕様となっているので、初めてBMWを乗られる方にはおすすめのシリーズと言えます。
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